
会社のキーワード
- 高い技術力を活かし、自社製品の開発と顧客の要望を叶える受託開発を行う
- 社内イベントと休み方の選択肢を充実させ、社員の満足度を向上
- 技術力やマネジメントスキルを段階的に伸ばせる環境。複数の相談先を設けたメンター制度も
会社概要
電気自動車や飛行機のエンジン、電子顕微鏡などの部品を、高度な金属切削技術を用いて製造する山陽精工。合わせて、半導体製造に欠かせない「はんだ」を評価できる高温観察装置も開発・提供し、私たちの暮らしに馴染んだ製品づくりを目に見えないところで支えてきました。近年は、「困っている人を助けたい」という思いで、医療機器事業も展開。動脈硬化測定装置や痛み測定装置を開発・提供し、治療のみならず予防の段階から人々の健康を守っています。
最大の強みは、受託により顧客の細かい要望を実現できること。自社製品の開発に裏打ちされた高い技術力を生かし、企画から設計、試作、量産化、リリースまで一貫して顧客に伴走。特に医療機器事業では、国際規格に準拠した品質管理体制のもと、多くの顧客の製品化をサポートしてきました。
そんな同社は、海外進出を見据えて、外国人材の採用を本格化。「海外の価値観に触れられる組織づくりはもちろん、自ら前に出ようとする外国人材のバイタリティに期待していた」と、人材開発室室長の小泉さんは語ります。
その流れで採用された人材の一人が、医療機器事業でメカ設計を行う中国出身の何さんです。「大学で機械工学を学ぶ中で自動車産業に興味を持ち、日本の自動車メーカーに就職しましたが、一部の設計にしか携われないことが残念でした。山陽精工の医療機器事業では、1つの製品全体を設計できるのを面白く感じています」(何さん)。


ライフ・ワーク・バランスの取組
山陽精工が目指すのは、「自分の子どもを就職させたい会社」。そのためには社員自身に満足してもらう必要があると考え、仕事以外でも楽しんでもらえるような工夫をしてきました。ハイキングやゴルフ、野菜づくりといったサークル活動の部費を会社が支給する他、月1回ほどのペースで社員旅行やボウリング大会、フットサル大会など、様々なイベントを開催。部署の垣根を超えてコミュニケーションを取ることにより、「業務上のやり取りもスムーズになった」と小泉さんは言います。何さんは、初挑戦のeスポーツ大会に向けて張り切って練習し、めでたくチーム優勝を果たしたそう。「みんなで熱中できたのが楽しかった」と笑顔で振り返りました。
一方、社員の満足度を上げるには、柔軟な休暇制度があり、それを使えることも大切です。同社では、1時間単位で有給休暇を取得できる「時間休制度」を導入している他、出張と季節休暇、有給休暇を組み合わせて長期休暇を取得することも許可するなど、休み方の選択肢を増やしています。何さんも、歯科通院の際に時間休制度を利用したり、長期休暇を活用して中国に帰省したりしており、「自分の生活スタイルに合わせて休みを調整できるのが便利だ」と話します。
他にも、ユニークな「ミッションステートメント制度」では、社員の夢の実現をサポートするために別社員がメンターにつき、その進捗を発表する場も設けているとのこと。「現時点では一部社員の利用にとどまっていますが、今後は全社的な取り組みにしていきたいと考えています」(小泉さん)。


人材育成の取組
「自分の子どもを就職させたい会社」とは、やりたいことに思い切り挑戦できる会社だと考える山陽精工。その土台となる技術習得支援には、特に力を入れています。職種ごとにスキルマップを用意し、未経験者もどのようなスケジュールで何の技術を身につけるべきかが一目でわかるように工夫。合格することで業務のレベルが上がる社内検定制度も整え、社員のモチベーションを高めています。また、外部の資格取得サポートもあり、何さんは「仕事で直接活用できるスキルを、会社の費用で学べたのがよかった」と振り返ります。
また、技術だけでなく、マネジメント力を段階的に向上させられる仕組みも。常時約40件ものプロジェクトが動いているため、プロジェクトでマネジメントの経験を積んでから、組織のマネジメントに無理なく挑戦できます。何さんも、医療機器事業のメカ設計と並行して、海外進出プロジェクトのマネジメントを担当。「メカ設計だけでなく、電気設計やソフトウェア設計など、製品全体の技術に関する知識が必要なので大変ですが、理解が深まるにつれて大きな達成感を味わえます」(何さん)。
その他、外国籍の社員から、電話対応などの実践的な会話が学べる外国語講座も開催。社員の外国語への挑戦を後押ししています。
とはいえ、挑戦の途上では悩みも生まれるもの。そこで考案したのが、若手社員1人に、中堅社員とベテラン社員がそれぞれメンターとしてつく「コーチa活動」。「相談できる先を増やすことで、若手社員が仕事やプライベートの悩みを抱え込まないように気を配っています」(小泉さん)。


代表者からのメッセージ
人材開発室 室長 小泉 利明
今後、海外進出を本格化させていくには、多様なバックグラウンドを持った人材と共に会社を強くしていくことが必要だと考えています。
一方、人材が多様化する中でも、「一人ひとりの社員を幸せにしたい」という思いは変わりません。社員の夢を応援する会社であり続けること、それこそが当社最大の目標です。


外国人材からのメッセージ
設計部(メカ設計)、グローバルプランニング室(兼務)/何 勇(中国)
山陽精工では、自分が当初想像していた以上に様々なチャレンジができ、キャリアの幅が大きく広がりました。また、日本での生活も、医療や教育が充実している点が気に入っています。
とはいえ、人それぞれ大切にしているものは違うはず。日本で働くことに興味があるなら、実際に来て、自分の価値観に合っているかを確認してみることをおすすめします。


企業情報
- 社名
- 山陽精工株式会社
- 設立年月
- 1963年11月
- 資本金
- 2,500万円
- 代表者
- 白川 太
- 従業員数
- 134名(内外国人従業員数10名)
- 本社所在地
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山梨県大月市猿橋町小沢1435
東京本社:東京都八王子市横山町10-2 八王子SIAビル - 電話番号
- 0554-22-1036
- URL
- https://sanyoseiko.co.jp/
※掲載内容はいずれも2024年10月時点のものです。